月曜日, 1月 23, 2006

サ○シティのケアにいたときのこと

母は、食事をほとんど終えていた。食事をしていたのは、もう一人いた。その人は、別のメニューのようだった。ケアをしている人に聞いてみた。メニューは四種類あって、アドバイスを受けながら本人が選ぶそうだ。そして、一人一人カロリー計算されて、食事がでてくるそうだ。
そして、その後、中央の詰め所というか、受付というか、いつもケアの人がいるケアセンターの前のテレビの周りに、車椅子に乗った母と二人の老婦人が集められて、私はソファに座って一緒にテレビを見ていた。時々、母と私が話す以外には、誰もしゃべらなかった。
鍵を持った老婦人が来て、目薬を差してもらっていた。そして、黒いハンドバックを持った老婦人が二回来た。彼女は、二度目にきたときは、「薬を飲ませましたか」と聞いていた。夫か、誰かがケアにいるのだろう。
電話がかかってきた。電話を受けた人は、「今、昼と夜をケアで召し上がっていらっしゃると。それで、人間関係でいやなことがあって、朝もケアで召し上がりたいということですね。大丈夫ですよ。あさってからおいでください。ただこちらは、朝は七時からです。その後もとっておきますので、どうぞおいでください」というようなことを、話していた。
そのときケアにいた一人の男性スタッフに電話を代わっていた。どうもその電話の主は、その男性ケアスタッフがお気に入りなのだろうか。
気がついてみると、エリーゼのためにのメロディが時々流れる。すると、スタッフがボタンを押して、音を止めて、どこかへ行く。これは、きっとナースコールなのだろう。かなり、頻繁に呼び出しがある。
私は、六時少し前から、八時半くらいまでいた。テレビで、シルミドの話を十時十分からBSで放送するという情報を見て、それを見に帰りたいと思った。母の部屋にいってしばらくたつと、母が眠くなってきたようなので、うがいと歯ブラシをした。水を結構飲んでいた。そして、寝かせるのを手伝ってもらいにいった。スタッフがなかなか見つからない。すみませんと声をかけながら、ぐるぐる探した。いくつもある部屋には、人が寝ているようだ。机のある場所で、みんなと食事をするのは十名くらいだが、それ以外にも大勢いるらしい。ちょっとのぞくと、ベッドに人が寝ている部屋がたくさんある。寝たきりなのだろうか。
「うーん、うーん」というかなり大きな声がする。いびきではない。寝言なのだろうか。それにしては、うーんしかいわない。
先ほどの男性スタッフがでてきてくれた。私が、「母を寝かせたいのですけど」というと、人を探しに行った。彼は新米でまだ一人ではできないのかもしれない。
しかし、彼は、ある部屋に入り、指示を受けたのか、彼が寝巻きを用意して、寝かせる準備をし始めた。男性スタッフが、オムツの交換をするのかなあと思いながら、一緒に行き、一緒に寝巻きに着替えさせた。「さっきうがいと歯磨きのとき水を飲んだんですけど、オムツはいいですよね」というと、オムツを少しはずして、端っこを確認すると、「はい大丈夫です」といいながら、寝かせた母のそばに立っていたので、まだ何かあると思い、「ではよろしくお願いします。ママ私は帰るからね、またね」と言った。母は、「私も帰る」と少し起き上がろうとした。「ママは、いいの。ここにいるんだから。ママのうちは売っちゃったでしょ。うちのマンションは狭いし、でも歩けるようになったら、つれて帰ってあげてもいいけど。○○ちゃん(孫)と一緒の○○のマンションに帰るの。またくるから」といって帰った。

ケアセンターのところには、いつも誰かいるのだが、誰もいなかった。後で考えてみると、さっきのナースコールや、うーんといううなり声のようなものを、思い出す。何か、あったのだろうか。父が、「どんどん人が死んでいる」と言っていた。看護婦さんは、少しいる。全員が看護婦さんではないようだ。血圧を測って回る人が看護婦さんらしい。
テレビの前にいるとき、うちの母以外の二人の老婦人の血圧を測っていた。母も血圧降下財剤を飲んでいるのに、血圧を測らないのだろうか。「うちの夫も高血圧で血圧降下剤を飲んでいるので、血圧を測ってくださいといわれて、このまえこれみたいな(手首用のもの)のを買ったんですけど。うちの母も血圧降下剤を飲んでいるので、どのくらいか、測ってみていただけませんか」「はい、いいですよ」
と測ってくれた。看護婦さんは、一度測って、もう一度測りなおした。手首で測るとき、心臓の高さに上げなきゃいけないはずなんだけど、テーブルの高さにおいて、測っていた。そして、二度目にはよく見ると、看護婦さんの指が、血圧測定器のそばの、親指の付け根の辺りをぎゅっと押していた。それは、どういうことなのだろうか。
母はもともと血圧が低かった。病院で高血圧になり、拘束したという説明だった。
しかし、病院の血圧の記録は、上が130くらいで、下が76くらいだった。「降圧剤で安定しています」と言っていた。測定の結果は、上が126、下が76だった。手首の高さを下げると、血圧が低く出るか高く出るか忘れたが、少し違って出てくるはずだったけど。

緊急事態ならば、医師も来るのだろうか。死亡のときは、医師が確認するはずだろう。そのとき、どこの病院の医師が来るのだろうか。

0 件のコメント: