日曜日, 1月 15, 2006

グラマリールの副作用情報2

いつのことか、覚えていないし、そのころは院内処方でお薬手帳はなく、処方箋も処分してしまったので確かなものではないが、譫妄を抑える「グラマリール」を父は1ヶ月ほど飲んでいた。最初の診察でだされたのかもしれない。ところがこのグラマリール、父に悪さをした。「ゆみこ、ちょっときて、お父さんおかしいの」車椅子生活の母がある晩私を階下から呼んだ。行くと、ベットの前でパジャマ姿の父が固まっている。「どうしたの?」「・・・・・・」「どしたの?おとうさん?」「・・・・・ベットに横になりたいけど、なれないんだよ・・・・」その日から父がほんとうの痴呆老人になってしまった。・よだれがとまらない。・ベットから起き上がれない、横になれない。・歩けない。・返事ができない。・次の行動がわからない。・夜はトイレの場所がわからない。・私はインターネットで必死でグラマリールの実態を探し続けた。薬自体の副作用は出ているが、その実体験の事実が欲しかった。ぐるぐるまわっているうちに、ある70台の女性のグラマリール体験が見つかり、確信した。運動機能を極端に低下させてしまう副作用だった。即、服用を中止して次の診察で先生に症状を伝えた。そんなにひどい譫妄ではないということで速攻中止となった。本当は先生に確かめてから服用するか中止するか決めなくてはいけないが、私はここで確信があったので先にやめてしまった。でもこのあと、薬には勝手にやめたり、はじめたりしてはいけないものもあることを勉強した。もう秋になりかけるころだったような気がする。グラマリールが体から抜けるのにしばらくかかった。水分を多めにとり、早く抜けることを願った、父は私の言うことを忠実に守った。父は腎臓がひとつしかない。ひとつでも機能は変わらないというが父の82才という年齢が気になっていた。腎臓癌はもう10年がたち再発はないというお墨付きはもらっていた。素人だからわからないが解毒したものを流しだす力の弱さが気になって仕方がなかった。2ヶ月に1回の診察は、父の手の動き、指(親指と人差し指をぱちぱちとくっつける)の動き、歩行の様子を見て、私になにかあるか聞くというもので先生のコンセプトは「普通に接して過ごす、デイサービスもいい、家族が介護が困難でなければ普通に過ごして」というもので父の徘徊も、夜のトイレ騒ぎ(放尿)も昼間の落ち着きのない姿も週に1,2回だし、グラマリールもやめたら普通になったし、でたいした負担ではないと私は考えて特に、先生に訴えなかった。また訴える雰囲気でもなかった。一回だけ、「どのように接すればいいか」と尋ねると先生はおっしゃった。「普通に、普通に接してください」なにが普通なのかどうしても納得できない自分がいつもあった。だれも痴呆症の説明はしてくれなかった。

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